塚原美樹です。
マインドマップの「試験勉強」への活用法のシリーズ記事、今日は「その8」です。ぜひ、「その1」から連続で読んで活用してくださいね。
さて、前回は記憶のためのマインドマップを作成するところを解説しました。ここまでで、学習内容の理解が終わり、記憶の方法も考えてあり、覚えるためのツールとしてのマインドマップもできあがっているという状態です。
今回は、これまでに作成したマインドマップを使って復習し、本格的に試験に対応できるように知識を自分のものにしていく方法を解説いたします。
1.1科目のマインドマップをすべて揃え、分割する
復習をするにあたっては、一つのマインドマップを最低でも5回は見直すように計画しましょう。
マインドマップの考案者、トニー・ブザンは、「短期記憶は5回の復習により長期記憶化できる」と考えました。一方で、復習をせずにいると、記憶はどんどん失われていくとも言っています。
トニー・ブザンが推奨する5回の復習のタイミングは以下のようなものです。
- 学習の直後
- 学習1日後
- 学習1週間後
- 学習1ヶ月後
- 学習半年後
1科目あたりのすべてのマインドマップを揃えたら、1日に復習できる分量ごとに何日か分に分割します。
たとえば、50枚あるとしたら、1日5枚程度ずつ復習すると約10日かかりますね。分割する際は、単に枚数で分割するのではなく、内容の関連性で分割してください。最初に全体を復習し、そのあとで各パートを復習しましょう。
また、以前、シリーズ記事のNo.3「内容の詳細をとらえる」で解説したように、各々のマインドマップには、あらかじめナンバーをふっておきます。
分割の例をあげると……
- 1日目: 第1章、第2章、第3章、第4章
- 2日目: 第1章、第1章-1、第1章-2、第1章-3、第1章-4、第1章-5、第1章-6
- 3日目: 第2章、第2章-1、第2章-2、第2章-3、第2章-4
- 4日目: 第3章、第3章-1、第3章-2、第3章-3、第3章-4、第3章-5、第3章-6
- 5日目: 第4章、第4章-1、第4章-2、第4章-3
こんな感じです。
1日目は、4枚のマインドマップを復習し、2日目は7枚のマインドマップを復習することになります。この科目の場合は、23枚のマインドマップを5日を1サイクルとして復習することになります。各章の全体のマインドマップは、1日目に復習するほかに2~5日にも1枚ずつ復習します。全体を把握することが大切なので、わざとそのようにしています。
2.復習すべきマインドマップをファイリングする
上記の例ですと、23枚のマインドマップの復習は1サイクル5日かかりました。これを5回復習するには、ファイリングする必要があります。
こんな蛇腹式ファイルを用意しましょう。
復習スケジュールの管理に便利な32ポケット蛇腹式ファイル |
この蛇腹式ファイルは、32ポケットあります。1ヶ月は長くても31日ですので、このファイルを使えば、1ヶ月間のどの日に、どのマインドマップを復習すべきかが明確になります。
まず、5分割したマインドマップを、復習開始日から5日間の日付を入れたポケットに入れましょう。復習開始日が1日であれば、「1」から「5」の札のついたポケットに入れればいいですね。
すべてを学習するのに数日間から数週間の時間がかかっていると思いますが、各学習日ごとに、この復習スケジュールを立てても良いでしょう。
さて、それらも踏まえた上で、たとえば、今日からすべてのマインドマップを順々に復習するとします。
まず、今日は「1」という札のついたポケットの中のマインドマップを復習します。復習が終わったら、今日から1日後、つまり「2」という札のついたポケットの中に復習したマインドマップを移動しましょう。これは、2回目の復習タイミングである1日後に復習を行うためです。
復習が終わったら、何かマークをつけておくと良いでしょう。たとえば、正の字をマインドマップの端のほうに書き、何回復習できたか分かるようにしても良いですし、復習が終わったら毎回ハンコを押すのでも良いでしょう。
2日目には、前日と同じマインドマップの2回目の復習をすることになりますが、1回目よりもスピーディーに復習ができるでしょう。2日目に、2回目の復習を終えたら、そのマインドマップを学習終了から1週間後の「7」のポケットに移します。これは、 7日目に3回目の復習をするためです。
また、「2」という札のついたポケットの中には、このほかに、最初に分割した2日目分のマインドマップも入っているはずですね。こちらは1回目の復習をすることになります。
7日目には、復習開始日と同じマインドマップの3回目の復習をすることになります。これも復習が終わったら、今度は学習終了から1ヶ月後の「1」のポケットに移します。これにより、1ヶ月後に4回目の復習が行えます。
1ヶ月後に4回目の復習が終わったら、最後の5回目は学習日から半年後ということになりますが、毎月、同じ日に復習をして、定着するまで続けても構いません。
3.記憶が定着したかどうかを途中で確認する
さて、一定回数の復習もこなせてきたら、本当に記憶が定着したかどうか、どこかで確認したいですね。次回は、記憶の定着を確認する方法をご紹介しましょう。
なお、記憶の原理とつながる脳が自然に行っていることについては、以下のシリーズ記事がありますので、よかったらあわせて読んでみてくださいね。
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