マインドマップ 「楽しかった旅行の思い出」 (作: 塚原 美樹) |
塚原美樹です。
前回までは、トップダウンとボトムアップで情報を分類する方法についてお話ししてきました。
ですが、思考整理は、分類して終わりではありません。分類したあとで、思考を「深める」ことで、情報同士の関連性や全体の構造が分かってくるのです。
今日はこの「思考を深める」ときに、マインドマップをどのように活用するのかについて、お話ししたいと思います。
1.「楽しかった旅行の思い出」を「5W1H」でかいてみよう
情報を分類するために、「整理軸 (整理箱)」を発見したら、その言葉をマインドマップの第1階層目の「太いブランチ (メイン・ブランチ)」の上に書きました。これを「BOI (Basic Ordering Idea)」と言いましたね。
たとえば、「楽しかった旅行の思い出」についてのマインドマップを、「5W1H」のフレームワークを整理軸、つまりBOIにして、かいてみましょう。こんな風になります。
「5W1H」のフレームワークを整理軸として「BOI」にする |
この後は、連想を使って思考を深めます。
なお、この時は、正しい場所に正しい情報だけを配置しようとしているわけではありませんので注意してください。
時々、整理軸 (整理箱)ができあがったら、正しい情報、つまり、その整理箱にきれいに分類できる情報だけをそこに入れようとして、思考が止まってしまう方がいらっしゃいます。
例をあげてご説明しましょうね。
たとえば、整理箱にきれいに分類できる情報だけを入れようとすると、こんな感じのマインドマップになります。
「5W1H」に当てはまる事項だけをかこうとすると思考が深まらない |
確かに、「5W1H」で情報が整理されているのですが、ちっとも面白くない内容になってしまっていませんか?
たとえば、「WHEN」のブランチの先に、「昨年」「8月」とありますね。これ自体は間違ってはいませんが、あまりにもサラっとしていまっていて、肉付けが足りません。もっと連想を書きつらねて、思考を深めていくといいのです。
2.連想を書きつらねて思考を深める
「WHEN」のブランチの先には、その頃、どんなことが起きていたとか、どんな天気だったとか、気温はどうだったとか、「昨年」「8月」から思い浮かぶことも、かいていきましょう。
「いや、ここは『WHEN』だから、事象に関する『時間』のことだけしか書いてはいけない」などと考えると、せっかくの連想が消えてしまいます。結果として、思考が深まらず、面白くない内容のマインドマップになりますし、マインドマップを使う良さも無くなってしまいます。
そうではなく、整理軸である「WHEN」から連想されることを、連想されたままに単純に書き出していくようにします。先のほうのブランチには、「WHEN」から離れたことが書かれていても構わないのです。
そんな風に、素直な連想をそのままかくと、こんなマインドマップになります。
頭に連想されることをどんどん追加する |
いかがですか? 「5W1H」に当てはまる情報だけを書こうとしていた時にくらべると、思考が深まっていますし、思い浮かべたままに自由にかけています。こんなマインドマップをかいていると、どんどん楽しくなってきます。
また、こうして、いろいろなことをかき加えていると、全体の中でどこが大事なのかがだんだん分かってきたり、いろいろな情報の関連性が見えてきます。こうやって、思考を深めることで、さらに思考は整理されていくのです。
さて、次回は、こうして深めてきた思考を、最後に「統合する」ところを解説しますね。
フルマインドマップのかき方については、以下の記事も参考にするといいですよ。ぜひ、あわせて読んでみてくださいね。
0 件のコメント:
コメントを投稿
注: コメントを投稿できるのは、このブログのメンバーだけです。